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関取になれなかった男たち
佐々木一郎/著
2022年 2月 2日発売
BBM1360056
四六判並製・280頁
定価  1,870円(税込)
ISBN:978-4-583-11442-2 C0075

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CONTENTS

    大相撲の世界で、番付が十両以上の力士は「関取」と呼ばれる。関取には人数枠があり、幕内42人、十両28人の合計70人。全力士のうち約1割しかなれない狭き門だ。給料の有無など、十両以上と幕下以下の差はあまりに大きい。だからこそ、十両昇進を争う幕下上位は、人生を懸けた戦いが繰り広げられる。
    関取になれたか、なれなかったか――。この事実は、その後の人生にも大きな影響を及ぼす。力士の大多数は、関取になれないまま引退する。中でも、現役時代の最高位が幕下筆頭、つまり関取に限りなく近づきながらも夢を諦めざるを得なかった者たちがいる。あと半枚、あと一枚、番付を上げていれば関取になれた彼らは今、何を思うのか。引退後、どのような人生を送っているのか。
    長く大相撲を取材してきた佐々木一郎氏が、最高位が幕下筆頭という元力士6人(春日国、師子王、友鵬、錦風、緑富士、小金富士)の生きざまに迫った。

    【目次】
    はじめに
    その一 春日国
    3人の横綱
    白鵬に任された大役
    強肩強打のキャッチャー
    突然の手術
    待ったか、残ったか
    認められなかった繰り上げ
    土俵外のトラブル
    日馬富士と鶴竜
    引退後を見据えて
    断髪式に招いた3人の親
    元力士の再就職

    その二 師子王
    オヤジからの言葉
    一気に幕下筆頭へ
    北桜との入れ替え戦
    ぶちかましの代償
    刺繍に込められた思い
    恩人との出会い
    気迫の三番稽古
    初めての全休
    28歳の高校生
    手に入れた個室
    今はまだ三段目

    その三 友鵬
    相撲界の裏方
    天国で大鵬さんと
    宮古島から東京へ
    上から66番目
    凄腕のちゃんこ長
    南門の小屋
    間違いのない生き方
    引退と結婚
    部屋存続の危機
    故郷での追悼
    最後の贈り物

    その四 錦風
    受け継ぐ誇り
    兄貴の分も
    憧れの琴錦
    チャンス到来
    貴闘力と公傷制度
    あと1勝
    後輩たちの出世
    長所と短所
    最年長十両を目指して
    真面目だからこそ
    世話人の仕事

    その五 緑富士
    夢と勝算
    不完全燃焼の大学時代
    別格の新弟子
    大銀杏は通過点
    明暗を分けた一番
    1000万円の勝負
    気の優しい人
    体の異変
    心技体の心
    必死に生きる

    その六 小金富士
    角界と酒
    騒動の陰で
    花籠部屋の名伯楽
    不祥事と転籍
    変わった相撲人生
    運も実力のうち
    届かなかった朗報
    現役時代の財産
    幕下筆頭の番付
    それぞれの人生

    おわりに

    全成績
    春日国
    師子王
    友鵬
    錦風
    緑富士
    小金富士

    【著者紹介】
    佐々木一郎(ささき・いちろう)
    昭和47年8月3日、千葉県生まれ。平成8年に日刊スポーツ新聞社入社。11年11月から編集局スポーツ部。オリンピック、サッカーなどの担当を経て、22年3月場所から大相撲の取材を担当。その後、大相撲担当デスクなどを経て、令和3年11月からデジタル編集部。著書に『稽古場物語』(ベースボール・マガジン社刊)がある。ツイッター@ichiro_SUMOで情報発信中。

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