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どんな男になんねん 関西学院大アメリカンフットボール部 鳥内流「人の育て方」
鳥内秀晃/著
2019年12月20日発売
BBM1150009
四六判・264頁
定価  1,870円(税込)
ISBN:978-4-583-11258-9

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CONTENTS

    スポーツを通じた人間形成を実践してきた鳥内監督が
    その教育理念と日々の実践法を語った一冊

    鳥内監督が就任した1992年以来、学生日本一を決める甲子園ボウル優勝11回を数え、今シーズンも優勝の呼び声が高い関西学院大アメリカンフットボール部ファイターズ。
    その強さの根源は「教育」にあった学生たちに「自分はどう生きるか」と問い続け、スポーツを通じた人間形成を実践してきた鳥内監督が、その教育理念と実践法を語った一冊。

    【目次より】
    第一章 俺は、こんな学生やった
    気づいたら、フットボールがあったね、わが家には。
    四年生のときの俺は、よう怒ってたね。
    京大戦、「ファイトオン」を歌っとったら、なんや知らん、涙が出てきたで。
    四年生になったら失敗できないからね。そこに成長の鍵があるんです。 etc.

    第二章 コーチにはなったけれど
    俺、アメリカに行くねん。
    アメリカで感じたのは、日本の歴史を知らなあかんいうことやった。
    ずうずうしかったなあ。UCLAに入り込んだときは。
    コーチになったばかりのことを思い出すと、反省ばかりやな。
    そんときの俺は、喋りすぎてたな。 
    負けてしまったら、学生に頭下げて謝るしかないよ。 etc.

    第三章 賢くなってもらうために、面談を始めたんです
    面談を記録することに意味があるんです。
    自分の弱さを認めることがカッコええで。
    ケガ人をいたわることもチームの強さにつながるよ。
    四年生には、「みんなキャプテンと同じ気持ちでやってくれ」言うてます。
    俺の面談は圧迫面接らしいで。

    第四章 学生が育つよう、できることはたくさんあるよ
    学生をコントロールしようと思うの、大間違いやで。
    「ハイ」って返事には騙されたらあかんで。
    みんながみんな、同じタイミングで成長していくわけではないからね。
    四年間で変わらな、おもろないねん。
    人間関係をね、サボったらあきませんよ。
    妥協が大事なときもあるよ。
    質問することの最終目的は、フットボールを理解し、判断力を磨くことやね。etc.

    第五章 教育いうのは、奥が深いで
    指導の基本は、やっぱり言葉やね。
    指導方法の確認の意味で、教職課程を取ることにしたんです。
    教育実習、いろいろ勉強させてもらいました。
    教壇で必要なのは「つかみ」やったな。
    スポーツの楽しさって、どこにあると思う? 勝つために考えることやで。
    アクティブラーニングが必要なんちゃうかな。etc.

    第六章 関西学院いうのは、負けないチームやと思う
    「関西学院」とはいっても、毎年、毎年違うチームなんですよ。
    関西学院のフットボールは泥臭いよ。
    どういうフットボールをやりたかったかいうと、負けないフットボールやね。
    諦めない。それが関西学院の伝統です。
    フットボールに入り込めば入り込むほど、伝統の力を感じられるようになんねん。
    一年間やってきたことが、ひとつのプレーに集約される瞬間があるよ。
    見えない力、言葉にできない力ってあると思うよ。
    関西はライバルがおもろいねん。
    関西学院は、フットボールだけの学校ちゃうで。etc.

    第七章 自分の不安を受け入れる、それが大切
    ライバルに勝つためには、戦術研究だけではあかんよ。人間を研究せな。
    ビッグゲームに向けての準備はね、他の試合と変わらへんよ。
    試合前夜。学生には不安を認めて、受け入れようと話します。
    ビッグゲームで、自分の気持ちをコントロールできるかどうかやね。
    試合前に泣くのは、一長一短あるね。
    現場でシナリオをいじりながら、新しいストーリーをつくるのがコーチやね。
    俺は悲観的に準備するよ。
    作戦にイチかバチかはないよ。
    最終的には見守るのが仕事やね。etc.

    第八章 時代に合わせて、コーチングも変わるで
    忖度文化はあかんで。
    合意があれば、ケンカしてもええよ。コーチ同士で。
    自分だけうまくなっても、チームは勝てへんよ。
    教え方がうまい四年生は、慕われるものですよ。
    やったことがないことでも、勉強したらできるようになるよ。
    指導者は立派な職業ですよ。
    とことん考えるいうことが、大事なんです。etc.

    第九章 スポーツは損得で勘定できるよ
    損か得かは重要な価値基準やで。
    自分のスタイルに学生を合わせるか、それとも学生の資質を見極めて戦い方を考えるか。
    スポーツは「損得」でかなりの部分、説明できるで。
    フットボールには自分を活かせる無数の仕事がある。
    スーパーな相手を止めるのは、やっぱりせこいヤツやな。
    せこいという言葉は、ええ言葉やね。
    最初に失敗する学生はおもろいね。
    英才教育の時代やけど、いろいろなスポーツやるのもええもんやで。
    いろいろとアイデアが湧いてくるよ。他の競技を見とっても。etc.

    第十章 世界一安全なチームをつくる
    俺が学生の頃は〝根性練〞もあったよ。
    一年生には、まず体をつくってもらいます。安全のために。
    もしものときに、セーフティーネットをつくっておくのは指導者の責任です。
    自分たちのことだけではないです。相手も守らなければいけない。
    指導者の役割は、学生に自由な発想が出てくるように促すことだと思うよ。etc.

    甲子園ボウル歴代成績

    【著者プロフィール】
    鳥内秀晃(とりうち・ひであき)◎1992年に関西学院大学アメリカンフットボール部監督就任。以後、甲子園ボウルの優勝は11回を数え、02年にはライスボウルも制覇した。2016年には世界大学選手権日本代表チームを指揮。今シーズンを最後に監督の座から退く。

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