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のらりくらりの日々から覚醒、スピーディーかつスリリングな相撲で万雷の拍手を浴び、土俵に鮮烈な印象を刻んだ力士の物語


どんなに強い相手に対しても決して臆することなく、知恵と技と力の限りを尽くして立ち向かい、スピーディでスリリングな相撲で見る者の心を震わせ、万雷の拍手を浴びた人気力士・嘉風。土俵人生半ばまで、現状に満足し、のらりくらりと日々を過ごす中堅力士だった彼が、別人のように変貌を遂げた背景にはどんな物語が隠されているのか。
引退した今、本人が自らの言葉で振り返る。


◆史上初、アマ横綱が下積みから這い上がって関取に
◆「お前はこれで終わりか?」師匠の言葉が私を変えた
◆故郷の大応援団の目の前で屈辱的な完敗
◆すべてを出し切った敗戦で浴びた万雷の拍手の快感
◆親方として、弟子たちの〝ドラえもん〟になりたい


【目次】
はじめに
第一章　入門まで
第二章　スピード出世の後で
第三章　再生
第四章　未来に向かって
おわりに
星取表


【著者紹介】
中村雅継(なかむら・まさつぐ)
元関脇 嘉風(よしかぜ)


本名・大西雅継(おおにし・まさつぐ)。昭和57(1982)年3月19日生まれ。大分県佐伯市出身。日体大3年でアマチュア横綱に輝き、元大関琴風の尾車部屋に入門して平成16年(2004)年1月場所初土俵。177センチ、148キロ。30歳を過ぎてから俊敏な動きと果敢な突き押しに磨きがかかり、しばしば上位を倒して小結、関脇に昇進し、殊勲賞2回、敢闘賞4回、技能賞4回。金星8個。令和元年秋場所限りで引退して年寄中村を襲名。