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しゅりんぷ池田のひとくちコラム!

第35回:連敗からなかなか抜け出せない常勝西武

そんな土井コーチのカードも入った「BBM西武ライオンズ2007」は7月の発売予定!

 ライオンズの連敗が止まりません。

 現在、ライオンズカードを制作しているところなので、なんとも気まずいですね。しかし、2桁の連敗を喫するのは西武球団が発足した79年以来28年ぶりのことなのだとか。ライオンズは翌年、翌々年こそ4位だったものの82年には広岡達朗監督を迎えて初優勝で日本一。以降、昨年まで25年連続でAクラスを保っているのですからすごいですね。

 V9期(65〜73年)前後の巨人でも62年に4位、75年に6位ですから連続Aクラスは12年しか継続していません。他には1リーグ時代から2リーグ分立後にかけて鶴岡一人監督率いる南海が46年から21年連続でAクラス(49年は8球団中の4位)というのがある程度ですから、本当にすごい記録だと思います。

 そんな常勝西武が負け続けています。

 現在指揮を執る伊東監督ですら82年の入団ですから、弱かった頃の西武を知っているのは現場では土井ヘッドコーチ、立花打撃コーチぐらいでしょうか。(伊東監督も81年当時は練習生だったので少しは覚えがあるかも?)

 土井コーチは昭和40年代のパ・リーグを代表するスラッガーながら近鉄在籍時には主要打撃タイトルに縁がなく「無冠の帝王」の異名を取るのですが、75年に西武の前身・太平洋に転じてホームラン王を獲得します。しかし、移籍後の79年に古巣の近鉄が初優勝、引退した翌82年に西武が初優勝と、結局、選手としては優勝を経験しないままグラウンドを去ったのでした。

 その後は西武の打撃コーチを長く務め、清原を育てた名伯楽としても知られていますが(その清原が師匠を継いだのか「無冠の帝王」のままなのは、なんとも皮肉ですが…) 西武球団の栄枯盛衰を知る古参の土井コーチは、ライオンズの現状を見てどう思われているのでしょうか?

 28年前に負け続けていた当時のライオンズは土井(元近鉄)、田淵(元阪神)、山崎(元ロッテ)、野村(元南海)と他球団で実績を残してきた大物移籍選手たちを糾合したユニークなチームでしたが、まとまりを欠き、成績は奮いませんでした。

 そうした試行錯誤の時期を経て、一本筋の通ったチーム編成で強豪チームへと変貌を遂げた
(下記のブログをご参照下さい
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/shrimp/article/58
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/shrimp/article/66
ライオンズが久方ぶりにピンチに陥っています。これが一過性のスランプなのか、あるいは、何か大きな変化が起こっているのか要注目ですね。

しゅりんぷ池田
1965年7月3日生。香川県出身。カルビー、エポック社にてカードの制作に当たる。現在はBBMカードの編集にたずさわる一方で、「週刊ベースボール」「スポーツカード・マガジン」などにも寄稿している。
Webサイト: http://www.bea.hi-ho.ne.jp/comp/
ブログ: http://www.plus-blog.sportsnavi.com/shrimp/

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